Yasuto
Nakahara
________Chef

三拍子揃った奴がやって来た

めっきり朝晩が寒くなってきました。いよいよ鍋の季節ですねぇ。鍋の季節になるといつも思うのが「えのき」のことです。そう、私こそがえのき茸大好き人間、みなさん、はじめまして「アントニオ えのき」です。

鍋以外の季節は誰からも注目されることなくスーパーの売り場の片隅でひっそりとしており、私思いますにこの一年で鍋以外でえのき茸を食べた記憶がありません。しかし、寒くなってくると水を得た魚のように、売り場に山積み状態に。たまに2Pいくらで売られることも。やっぱり鍋にはえのきが入らないとイマイチです。

少し遅い時間にスーパーに行くと、えのきが完売していると涙さえ出てきます。何か夏でもえのきが売れるいい方法はないですかねぇ。

やっぱり、見た目と名前がひ弱そうで、もっとインパクトがある方がいいかも。例えば「エロ鬼デラックス茸」とか、あるいはブナピーのようにプリティ路線で「えのピー、ぱみゅぱみゅ茸」とか、さらにえのきのゆるキャラ「えのっし〜」。得体のしれない感じの「もも色エノーキーZ茸」もいいかと。いろいろ考えましたが、ホントえのき茸が不憫でしょうがない今日この頃です。

あっ!きのこつながりで、本日いよいよある伝説のきのこ「ポルチーニ茸」が入荷しました。それではお約束どおり本日をもちまして「ポルチーニ茸のクリームソース、パッパルデッレ」販売開始です。ここ数年で最も状態もよく大ぶり、これは楽しみです。

価格のほうですが「ポルチーニ茸パスタランチコース 」3,200円(税別)ということでよろしくお願いします。他にメイン付きのコースに組み込んだり、ディナーコースにも組み込んだりといろいろできますのでご相談ください。

それでは収穫月でお会いしましょう。ご予約お待ちしております。なくなり次第、終了しますのでご了承ください。

ヤーヤーヤー!

ヤーヤーヤー!

せっかくですので「ポルチーニ茸」について少々うんちくをお話ししておきましょう。

フランス名では「セップ茸」といいフランスでは傘の開いたものが、イタリアでは傘が開いてないものが珍重されます。

日本名は「ヤマドリダケ」といい、日本でもごく近縁の「ヤマドリダケモドキ」が生息していますが、やはりヨーロッパのものには劣ります。

凝縮した旨味、豊潤な香り、弾力のある強い肉質。この三拍子が揃い、サイズも大きく干せば椎茸のように活用できる。

このように三拍子揃っているものはなかなかないが、まぁ、しいて言えばMの月のシェフぐらいではないかと。イケメンでイクメン、にじみでるインテリジェンス、ウィットに富んだユーモアのセンス。三拍子揃った男が三拍子揃った食材を料理する。これはおいしいに決まっている。

何度も言うようですが、みなさん、これを逃すと本当に末代までの恥さらしですぞ。